IEMケースは、バッグの中でイヤホンとケーブルが押しつぶされたり、傷ついたり、絡まったりするのを防ぎます。IEMをリュックに入れたり、ほかの機材と一緒に持ち運んだりするならハードケースを、ポケットに入る薄いものがほしいならソフトポーチを選びましょう。どちらの場合も、ケーブルはケースの中でゆるく巻き、ケースを乾燥した状態に保ってください。
このガイドは、ユニバーサルIEMでもカスタムIEMでも、毎日IEMを持ち歩く方に向けたものです。IEM用のハードケースとソフトポーチの違い、当店で扱う3種類の比較、ケーブルの収納方法と湿気を防ぐ方法を解説します。
要点
- ハードケースは押しつぶしに強く、ソフトポーチは薄くて軽いものの、主に傷やほこりを防ぐものです。
- AAW IEM/CIEM Hard Caseは外寸8 × 8 × 4.5 cm、内寸6.5 × 6.5 × 4 cmで、IEM 1組用のサイズです。
- Null Audio Grey Leather IEM/CIEM Pouchは11 × 8 × 2.5 cm、重さ45 gです。
- ケーブルはケースの中で、手のひら大のゆるい輪に巻いてください。きつく曲げると、細い素線が時間とともに断線します。
- 当店の定額修理は破損したキャリングケースを対象としていないため、傷んだケースは修理ではなく買い替えとなります。
IEMケースを使う理由
IEMケースは、イヤーモニター(IEM)1組とそのケーブルを収める小さな容器です。役割はシンプルで、耳から外しているあいだ、本体、コネクタ、プラグがぶつかったり、押しつぶされたり、傷ついたりしないようにすることです。
IEMは小さいものの、頑丈ではありません。シェルは割れることがあり、フェイスプレートには傷がつき、ポケットに入れておくとノズルに糸くずがたまります。ケーブルにもリスクがあります。バッグの中でむき出しのケーブルは、折れ癖がついたり、絡まったり、プラグ部分が引っ張られたりします。プラグ内部のはんだ接合部は、最もよく故障する箇所です。
ケースはコネクタの保護にも役立ちます。ケーブルを付けたままIEMを収納できる大きさのケースなら、抜き差しの回数が減ります。これは、繰り返し付け替えると摩耗するスナップ式のコネクタであるMMCXでは特に重要です。Shureは、同社のヘッドホンSRH1540とSRH1840のMMCX接続は頻繁な使用を想定していないとしています(Shure)。コネクタの種類はイヤホンケーブルのコネクタガイドで解説しています。
IEM用ハードケースとソフトポーチの違いは?
ハードケースは、圧力がかかっても形を保つ硬い外殻を持つケースです。ソフトポーチは、主に革や布でできた柔らかい袋で、ファスナーや巾着ひもで閉じます。どちらもほこりや傷を防ぎます。重い本やノートパソコンがIEMを押しつぶすのを防げるのは、ハードケースだけです。
| IEM用ハードケース | ソフトポーチ | |
|---|---|---|
| 押しつぶしへの保護 | 高い:外殻が荷重を受け止める | 限定的:圧力が中まで伝わる |
| 傷・ほこりへの保護 | 高い | 高い |
| かさばり | 厚みがあり箱型 | 薄く、ポケットに入れやすい |
| おすすめの用途 | リュック、旅行、ライブ用の機材バッグ、カスタムIEM | 毎日のポケットでの持ち運び、デスクでの保管 |
カスタムIEMにはハードケースを使う価値があります。カスタムIEMは耳の形に合わせて成形したシェルを持つイヤホンなので、シェルが割れると、部品をすぐ交換するのではなく、シェルの修理やリシェルが必要になります。
当店で扱うIEMケースとポーチ
当店では3種類のケースを扱っています。いずれもIEM 1組とケーブル用のサイズで、在庫のあるモデルは2〜3営業日で発送します。
AAW IEM/CIEM Hard Case
AAW IEM/CIEM Hard Caseは、AAWが衝撃に強いとうたう硬いケースです。外寸は8 × 8 × 4.5 cm、内寸は6.5 × 6.5 × 4 cmです。黒いベースにすりガラス調の透明なフタが付いており、開けなくても中身を確認できます。

AAW IEM/CIEM Soft Pouch
AAW IEM/CIEM Soft Pouchは、1組を気軽に持ち運ぶためのファスナー付きポーチです。サイズは8 × 8 × 4 cmです。フタの内側にメッシュポケットがあり、プラグと数巻き分のケーブルを本体と分けて収納できます。
Null Audio Grey Leather IEM/CIEM Pouch
Null Audio Grey Leather IEM/CIEM Pouchは、なめらかに開閉できるファスナーを備えた柔らかい革製ポーチです。サイズは11 × 8 × 2.5 cm、重さは45 gです。3つの中で最も薄く、ジャケットのポケットにも入れやすいモデルです。

IEMとケーブルは収まる?
購入前に、内部のスペースとお手持ちのIEMやケーブルを比べてください。下の表は各商品ページに記載のサイズです。
| ケース | タイプ | サイズ(長さ × 幅 × 高さ) | おすすめの用途 |
|---|---|---|---|
| AAW IEM/CIEM Hard Case | ハード | 外寸8 × 8 × 4.5 cm、内寸6.5 × 6.5 × 4 cm | カスタムIEM、バッグに入れての持ち運びや旅行 |
| AAW IEM/CIEM Soft Pouch | ファスナー付きポーチ | 8 × 8 × 4 cm | 毎日の持ち運び、1組用 |
| Null Audio Grey Leather Pouch | 柔らかい革製、ファスナー付き | 11 × 8 × 2.5 cm、45 g | ポケットでの薄型の持ち運び |
太いケーブルほど場所を取ります。4.4 mmプラグ付きの太い編み込みケーブルは、細い3.5 mmケーブルより早く小さなケースを埋めてしまいます。Ethos Ultraのようにプレーヤー側が着脱式のケーブルなら、プラグを別に収納できます。迷ったら、お手持ちのIEMとケーブルを添えてお問い合わせください。合うものをご提案します。
ケース内でのケーブルの収納方法は?
ケーブルの損傷の多くは曲げた部分で起こるため、ケースそのものよりもケーブルの巻き方が重要です。
- ゆるく巻く。手のひらくらいの大きさのゆるい輪に巻くか、八の字巻き(オーバーアンダー巻き)を使ってください。
- きつく曲げない。ケーブルを指にきつく巻きつけたり、小さすぎるケースに無理に押し込んだりしないでください。
- プラグを守る。プレーヤー側のプラグと本体側のコネクタは、ケースの壁に強く押しつけて曲げず、平らに置いてください。
- 抜くときはプラグ本体を持つ。収納のためにケーブルを外すときは、線ではなくプラグを持ってください。
ケーブルを長く使い続けるための習慣について詳しくは、イヤホンケーブルを長持ちさせる方法をお読みください。
湿気を防ぐには?
閉じたケースは、汗や湿気を含め、入れたものをすべて閉じ込めます。シンガポールのような湿度の高い気候では、これが問題になります。
湿気と空気は、ケーブルの金属を少しずつ変色させます。銀の黒ずみは主に硫化銀で、空気中の硫化水素によって生じます(Canadian Conservation Institute)。銅の緑青は塩基性炭酸銅で、海の近くでは塩化銅になります(Wikipedia)。金属の比較については銅と銀のイヤホンケーブルの比較をご覧ください。
- 汗をかいて使った後は、乾いた布か軽く湿らせた布でIEMとケーブルを拭いてください。
- ケースに入れてファスナーを閉める前に、乾かしてください。
- 湿度の高い時期は、ケースに小さなシリカゲルの袋を入れてください。
- ケースは直射日光の当たらない乾燥した場所に保管してください。
- ケーブルの被膜にアルコールや溶剤を使わないでください。もろくなることがあります。
付属品を確認する
すでにケースをお持ちかもしれません。Lune MKIXやAoraki MKIVなど、当店のケーブルのいくつかにはプレミアムレザーポーチが付属します。AAWのカスタムIEMにはAAWのキャリングケースが、AAWのリシェルサービスにはAAWのキャリングポーチが付属します。
ケースはアクセサリーであり、修理部品ではありません。当店の定額修理は破損したキャリングケースを対象としておらず、保証ページでは代わりのケースを別途購入することをおすすめしています。保証サービスのためにIEMやケーブルを送る際は、こちらからご依頼しない限り、キャリングケースは同梱しないでください。
ケースを選ぶ
IEMをバッグに入れて持ち運ぶなら、AAW Hard Caseをお選びください。ポケットに入る薄型なら、グレーの革製ポーチかAAW Soft Pouchがおすすめです。交換が必要なのがケーブルなら、Find My Cableでお手持ちのIEMのコネクタを調べるか、イヤホンケーブル・ヘッドホンケーブルの一覧をご覧ください。
よくある質問
IEMにハードケースは必要ですか?
IEMをリュックに入れたり重いものと一緒に持ち運んだりする場合は、硬い外殻が押しつぶしを防ぐハードケースのほうが安全です。傷やほこりが主なリスクとなるポケットでの持ち運びやデスクでの保管なら、ソフトポーチで十分です。特にカスタムIEMにはハードケースが役立ちます。
IEMケースはどのくらいの大きさが必要ですか?
ほとんどのケースは、IEM 1組と巻いたケーブルが入るサイズです。AAW IEM/CIEM Hard Caseは内寸6.5 x 6.5 x 4 cm、Null Audio Grey Leather Pouchは11 x 8 x 2.5 cmです。太い編み込みケーブルや大きなプラグはより多くのスペースを必要とするため、迷ったらお問い合わせください。
IEMはケーブルを付けたまま収納すべきですか?
ケースに十分な大きさがあれば、ケーブルを付けたまま収納すると抜き差しの回数が減ります。繰り返し付け替えると摩耗するMMCXなどのコネクタには、これが有効です。コネクタ付近で急に曲がらないよう、ケーブルはゆるく巻いてください。
ケースの中でイヤホンケーブルが緑色になるのを防ぐには?
汗をかいて使った後はケーブルを拭き、乾かしてからケースを閉じてください。湿度の高い時期は小さなシリカゲルの袋を入れ、ケースは直射日光を避けて保管してください。銅の緑色の変色は、湿気と空気によってできる緑青です。
Null AudioのケーブルにはIEMポーチが付属しますか?
Lune MKIXやAoraki MKIVなど、いくつかのNull Audioケーブルにはプレミアムレザーポーチが付属します。AAWのカスタムIEMにはAAWのキャリングケースが、AAWのリシェルサービスにはAAWのキャリングポーチが付属します。
破損したIEMケースは保証で修理できますか?
できません。定額修理は破損したキャリングケースやその他のアクセサリーを対象としておらず、保証ページでは代わりのケースを別途購入することをおすすめしています。保証サービスのために商品を送る際は、こちらからご依頼しない限り、ケースは同梱しないでください。
出典
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